鹿児島本土と沖縄本島のちょうど中間に位置する奄美大島は、世界自然遺産にも登録された南国の楽園。雄大な自然が息づく島内には、色彩豊かなサンゴ礁やマングローブ林など多様な表情が広がり、訪れる人を魅了している。とりわけビーチは旅のハイライトであり、エリアごとに異なる景観や楽しみ方が用意されている。

島は大きく北部・中部・南部の3エリアに分かれ、観光やレジャーの拠点としてそれぞれ特色を持つ。今回は、アクセスが便利で人気スポットが集中する北部エリアのビーチを中心に紹介する。

まず、奄美大島で屈指の美しさを誇る「土盛海岸」。奄美空港から車で5分ほどと利便性が高く、“ブルーエンジェル”と呼ばれる透明度の高い海が広がる。角度によってブルーやエメラルドグリーンに輝き、白砂とのコントラストはまさに絶景。干潮時にはリーフが姿を現し、浅瀬で安全に遊べるため、小さな子ども連れにも安心。朝日や夕暮れの光に照らされた浜辺は幻想的な輝きを放ち、旅の始まりを彩るにふさわしいビーチだ。

次に紹介するのは「用安海岸」。約1.9kmにわたる白砂のロングビーチは開放感があり、SUPやバナナボート、サーフィンなど多彩なマリンスポーツを楽しめる“マリンレジャーの聖地”。最大の魅力はウミガメと出会える確率の高さで、沖合わずか100mほどのエリアで高確率で遭遇できる。シュノーケルツアーでは遭遇率99%といわれるほどで、忘れられない体験になるはずだ。夏には浜辺に“グンバイヒルガオ”が咲き誇り、景色に彩りを添える。周辺には飲食店やショップも充実しており、ファミリーからグループまで幅広い層におすすめのスポットとなっている。

さらに、サーファーに人気なのが「手広海岸」。ここは奄美大島でも指折りのサーフポイントで、過去には国際大会が開かれたこともある。安定した波が訪れるため、サーフィンやボディーボードを本格的に楽しみたい人にぴったりだ。

このように、奄美大島のビーチはそれぞれに個性があり、旅の目的やシーンに応じて選べるのが魅力。透明度の高い海に潜れば、カラフルな魚やサンゴ、そして愛らしいウミガメたちが迎えてくれる。観光やアクティビティを楽しみながら、自然の豊かさを存分に体感できるだろう。