四万十・足摺、自然豊かな高知県西南部


高知県といえば坂本龍馬、カツオ、はりまや橋、そして最後の清流・四万十川。県北部は四国山地に囲まれ、森林率は全国1位の84%。手つかずの自然が残るこの土地は、実はSDGsとも深く関わっています。

高知県西南部の幡多(はた)エリアは、四万十市・宿毛市・土佐清水市・黒潮町・大月町・三原村で構成され、海・山・川に囲まれた地域。ここで体験できる「幡多エリアのSDGsプログラム」は、自然環境や生態系を守る活動を学べる旅です。

砂浜美術館で体験する、視点を変える学び

まず訪れたのは砂浜美術館。建物はなく、白い砂浜がまるで美術館のキャンバスです。「何もない町」を逆手にとり、自然と人々の営みを作品として見せています。

ここでのSDGs体験「ビーチコーミング」では、漂着物をただのゴミではなく、ストーリーのある作品として拾い集めます。視点を変えることで、自然も環境問題も新たに見えてくるのです。

トンボ王国で学ぶ、生態系のつながり

次に訪れたのは四万十学遊館トンボ王国。世界初のトンボ保護区で、81種のトンボが確認されています。トンボは「川の掃除屋さん」と呼ばれ、落ち葉が川を汚さないのも生態系の働きによるものです。

専門家の杉村光俊さんから、トンボの減少が生態系全体に影響することを学びました。生き物探し推理ゲームは、大人でも夢中になるほど楽しく、自然や環境を体感できます。

柏島で感じる、美しい海と現実の課題

宿毛湾の先端に位置する柏島は、約1,150種の魚が生息するダイビングスポットです。黒潮実感センター「うみのがっこう」では、マイクロプラスチック問題の深刻さを目の当たりにしました。

美しい海も、プラスチックごみによる汚染の影響を受けています。自然の美しさと危機を同時に感じる体験は、SDGsを自分ごととして考えるきっかけになります。

自然と共に楽しむ、観光と絶景

四万十川の沈下橋は、増水時に水に沈む設計で、自然と共存する人間の知恵を感じさせます。足摺岬は原生林と太平洋の大海原が広がる、日本の原風景で「21世紀に残したい日本の風景」に選ばれています。

本場で味わう、高知のカツオと郷土料理

黒潮町ではカツオの藁焼きを体験。薬味はネギと天日塩のみで、カツオ本来の旨味を堪能できます。宿泊は四万十市の新ロイヤルホテル四万十や、足摺岬近くの足摺国際ホテル。郷土料理「皿鉢(さわち)料理」や新鮮な海の幸を味わいながら、旅の疲れを癒せます。

SDGsを自分ごとにする旅

砂浜美術館では「見方を変えれば素敵に見える」、トンボ王国では生態系のつながりを理解、柏島では自然の美しさと課題を体感。大人も子どもも知り、学び、行動することの大切さを教えてくれます。

美しい自然を未来に繋ぐために、自分にできることを考え、行動する旅――それが幡多エリアのSDGs旅です。心豊かな学びの体験をぜひ味わってください。

>>幡多広域観光協議会公式サイト