鳥取県と聞くと、多くの人が「砂丘」と答えるでしょう。私もこれまで同じイメージを抱いていました。しかし、初めて鳥取県を訪れて、その印象は大きく変わりました。自然、歴史、グルメ、温泉……鳥取にはまだまだ知られざる魅力が詰まっています。
鳥取県とは
鳥取県は日本海に面した山陰地方の東部に位置し、人口は53万人で全国最少。東西に長く、鳥取砂丘コナン空港と米子鬼太郎空港という2つの空港があります。自然豊かで、中国地方最高峰の大山や日本最大の砂丘・鳥取砂丘を有するほか、江戸時代は因幡・伯耆の国として栄え、北前船の寄港地としても重要な場所でした。
辰年の2024年には、鳥取県の形が龍に似ていることから「とっとリュウ県」として、イベントや情報発信も行われています。
倉吉「赤瓦と白壁土蔵群」町歩き
倉吉の町並みは、江戸~明治期の風情が残る落ち着いた空間。赤瓦や石橋、町屋造りの建物が並び、歴史博物館の中を歩いているような気分になります。テーマパークのような観光地化はされておらず、地元の生活感と歴史が交わった静かさが魅力です。町歩きの際はボランティアガイドの案内を受けると、さらに理解が深まります。
三朝温泉で湯治体験
三朝温泉は、山あいに広がる静かな温泉街で、世界有数のラドン泉として知られます。免疫力や自然治癒力を高める効能があるとされ、河原の露天風呂では川のせせらぎと自然を満喫できます。初夏にはかじかガエルの鳴き声も楽しめ、心身ともにリフレッシュできる場所です。
水木しげる記念館
境港にある水木しげる記念館は、2024年4月にリニューアルオープン。単なる作品紹介ではなく、水木しげるさんの過酷な人生や戦争体験が展示され、深い感動を与えてくれます。記念館へ続く「水木しげるロード」には多くの妖怪像が並び、散策も楽しいです。
砂の美術館
鳥取砂丘に隣接する「砂の美術館」では、砂と水だけで作られた精緻な彫刻を展示。毎年テーマが変わり、世界旅行の気分を味わえます。館内の展示だけでなく、砂丘の成り立ちや自然について学べるビジターセンターもおすすめです。
ドラゴンカヌー体験
世界最古の手漕ぎ船といわれるドラゴンカヌーは、東郷湖で体験可能。太鼓のリズムに合わせて船を漕ぎ、チームで一体感を味わうことができます。湖畔には温泉街もあり、漕ぎ終えた後は温泉でのんびり過ごすのもおすすめです。
大神山神社奥宮
大山を御神体とする大神山神社は、奥宮まで約700mの石畳参道が続きます。緑に囲まれた参道を歩くと心が落ち着き、江戸時代後期に建てられた社殿の威厳に圧倒されます。国の重要文化財にも指定されており、歴史と自然を同時に体感できるスポットです。
鳥取駅周辺も見どころ満載
鳥取市街は温泉天国で、町中の銭湯はすべて温泉。鳥取城跡展望台からの景色も美しく、わらべ館ややまびこ館、素ラーメン発祥の武蔵屋食堂など見どころも多いです。駅前で自転車を借りて街を巡るのもおすすめです。
鳥取県はこれからブレークするかも
鳥取県は人が少なく、のんびり旅が楽しめるのが魅力。魚介類も新鮮で美味しく、白イカや岩ガキ、マグロなど旬の味覚を堪能できます。アクセスも便利になり、インバウンド観光が本格化する前に訪れる価値があります。2024年、とっとリュウ県の魅力を体感しに出かけてみませんか?