宝塚と聞くと、多くの人がまず思い浮かべるのは「宝塚歌劇」ですよね。しかし、宝塚には歌劇だけでなく、歴史や自然、グルメなどさまざまな魅力が詰まった街があります。今回は、宝塚大劇場を除いたおすすめスポットを中心にご紹介します。
宝塚の概要
宝塚は、阪急阪神東宝グループ創始者・小林一三が手がけた宝塚歌劇団の本拠地として有名です。また、漫画家・手塚治虫の青春期の町としても知られています。かつては宝塚ファミリーランドや宝塚映画製作所があり、阪急東宝の文化拠点として発展しました。現在は武庫川沿いに閑静な住宅街を有し、関西の奥座敷として温泉地や観光スポットも点在しています。
宝塚という名前は、江戸時代から使われており、旧米谷村にあった「塚」の下で物を拾うと幸せになったことから名付けられたとも言われています。
1. 「ウィルキンソン タンサン」発祥の地
ハイボールやカクテルに欠かせない「ウィルキンソン タンサン」の発祥地は宝塚です。1889年、イギリス人ジョン・クリフォード・ウィルキンソンが紅葉谷で天然炭酸泉を発見。1904年に販売を開始し、1914年の大正博覧会で金賞を受賞、1916年には大正天皇に献上されました。
現在も、宝塚中心部の日帰り温泉「ナチュールスパ宝塚」横には、ウィルキンソン タンサン専用の自動販売機が設置されています。
2. 武庫川沿い散歩
宝塚で最もおすすめしたいのが武庫川沿いの散策です。朝の川辺は空が広く、京都の鴨川にも似た優雅な景色を楽しめます。ウォーキングや犬の散歩を楽しむ人もおり、静かで広々とした河川敷を独占することも可能です。宝塚ホテルを背景に撮る写真も絵になります。
3. 花のみち
阪急宝塚駅から宝塚大劇場まで続く「花のみち」は、四季折々の花々が彩る道。宝塚歌劇の演目を銅像で紹介するなど、歩くだけで宝塚の夢の世界に浸れます。道中には創始者・小林一三翁の胸像もあり、歴史を感じられるスポットです。
4. 宝塚ホテル
宝塚大劇場西隣に移転した宝塚ホテルは「夢のつづきを、ここで」がコンセプト。歌劇だけでなく、訪れる人それぞれの夢を叶える場所として、館内や客室からも宝塚の街並みを楽しめます。
5. 小浜宿
小浜宿は、浄土真宗の毫攝寺を中心に形成された寺内町。大阪や京都、有馬、西宮とを結ぶ交通の要衝として栄え、旅籠や酒造業も盛んでした。今もわずかに残る町並みからは、現代に生きる人々の生活の匂いが感じられます。
6. 中山寺
安産祈願で知られる中山寺は、聖徳太子創建と伝えられる日本最初の観音霊場。西国三十三所の第二十四番札所で、日本遺産にも認定されています。傾斜地に建つ境内からは宝塚の街並みを一望でき、心落ち着く空間です。
7. 清荒神清澄寺
「かまどの神」として有名な清荒神清澄寺は、毎月1・27・28日の例祭日に多くの参拝者で賑わいます。参道には昔ながらの門前町が広がり、地元に根ざした親しみやすいお寺です。
8. JR福知山線 廃線敷ハイキング
旧福知山線の廃線敷を歩く約4.7kmのハイキングコース。渓谷沿いを進むため、美しい風景や撮影スポットが続きます。トンネル内は暗いため懐中電灯が必須。桜や紅葉の時期は特におすすめです。
9. 宝塚銘菓「乙女餅」
宝塚歌劇のモットー「清く正しく美しく」にちなんだ銘菓「乙女餅」は、柔らかくしっとりした食感と控えめな甘さが特徴。素材も砂糖、餅粉、きな粉、きび粉、塩のみで、90年以上続く伝統の味を楽しめます。
まとめ
宝塚は歌劇だけでなく、歴史・自然・グルメを楽しめる魅力的な街です。武庫川沿いや花のみちを散歩し、寺院や廃線敷ハイキングで非日常を味わう──そんな宝塚での過ごし方こそ、旅の本当の楽しみかもしれません。
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