鹿児島市の沖合にそびえる「桜島」は、北岳と南岳の二つの山体が合わさる複合活火山です。標高1,117メートル、周囲約52キロメートル。今なお日常的に噴煙を上げ、灰を降らせるその姿は、鹿児島のシンボルとして人々に親しまれています。大正3年の大噴火では大隅半島と地続きになり、昭和29年には県の名勝に指定されました。
フェリーで気軽に渡れる活火山の島
鹿児島港と桜島港を結ぶフェリーは24時間運航。所要時間は約15分と短く、車や自転車も乗り入れ可能です。船内では名物の「やぶ金うどん」を味わいながら、徐々に近づいてくる雄大な桜島の姿を眺めるひとときは、旅の始まりを盛り上げてくれます。
見どころ満載の島内観光
桜島を一周すると約36キロ、車でおよそ1時間。ドライブはもちろん、桜島周遊バス「サクラジマアイランドビュー」を利用すれば、主要スポットを効率よく巡ることができます。
島内には「桜島ビジターセンター」があり、歴史に残る大噴火の記録や地形の変化、火山の成り立ちを学べます。観光情報も充実しており、散策前に立ち寄るのがおすすめです。
一般観光客が行ける最高地点「湯之平展望所」からは、北岳や南岳を間近に望み、天気の良い日には鹿児島市街や霧島連山まで一望できます。また、歌手・長渕剛さんのオールナイトコンサート跡地を整備した「赤水展望広場・叫びの肖像」も人気スポット。
海沿いの「溶岩なぎさ遊歩道」は、溶岩原を間近に感じられる約3キロの散策路。口コミでも「景観が素晴らしく、何度歩いても飽きない」と評判です。
桜島の恵みを味わう
道の駅「桜島」 火の島めぐみ館では、桜島大根や桜島小みかんといった特産品を使った料理や加工品、お土産が揃います。桜島大根は世界一大きい大根としてギネス記録を持ち、桜島小みかんは甘みと酸味のバランスが絶妙。レストランやカフェで島の恵みを存分に楽しめます。
体験型アクティビティも充実
桜島ではカヤックや天然温泉掘り体験など、火山ならではのアクティビティも楽しめます。事前予約をすれば、初心者でも安心して参加可能。火山のエネルギーと海の恵みを体感できる貴重な時間です。
旅行者の声
山に一番近い展望台からの景色は想像以上の迫力でした。バスで主要な観光地を巡れるので、車がなくても楽しめます。(2024年4月)
溶岩なぎさ遊歩道を毎日散策しました。自然の雄大さに圧倒され、飽きることがありません。(2023年12月)
基本情報
住所:鹿児島県鹿児島市桜島
アクセス:鹿児島港から桜島フェリーで約15分(24時間運航・車乗り入れ可)
料金:フェリー 大人250円、子ども(1歳~小学生)130円
所要時間:島一周ドライブ約1時間/周遊バス1周約60分
桜島は、ただ眺めるだけでなく、歩き、学び、味わうことで、その魅力を何倍にも感じられるスポットです。鹿児島を訪れるなら、ぜひ大地の鼓動を間近で感じてみてください。