「TourBox Elite」は、クリエイター向けの左手デバイスとして注目を集めるTourBoxシリーズの第3世代モデル。従来の有線接続モデル「TourBox Neo」から進化し、ついにBluetoothによる無線接続に対応しました。画像・動画編集を中心としたクリエイティブ作業において、非常に使い勝手の良いツールです。

TourBox Eliteとは?

TourBox Eliteは、ペンタブやマウスと併用して使う片手操作用のコントローラ。11個のボタンと3つの回転系コントロール(ノブ・ダイヤル・スクロール)に、ショートカットや操作を自由に割り当てることができます。

操作はすべて専用ソフト「TourBox Console」で行い、ソフトごとのプリセットも豊富に用意されているため、初心者でもすぐに使い始められるのが魅力。もちろん、完全に自作することも可能です。

本体サイズは手のひらサイズ(W11.6×D10.1×H4.0cm)、重量は電池込みで約427g。安定性があり、据え置きでの操作にも最適です。

Neoからの進化点は?

  1. Bluetooth接続対応
     最大の進化ポイントは、ワイヤレス接続への対応。デスク周りがスッキリし、使用しないときは引き出しやバッグに収納できるなど、設置の自由度が大きく向上しました。Bluetoothの接続も安定しており、遅延は感じません。

  2. 触覚フィードバックの搭載
     ノブ・スクロール・ダイヤルに振動モーターを内蔵し、操作時に「コツコツ」としたフィードバックが返る仕様に。まるで目盛りを刻むような感覚で、繊細なパラメーター調整が直感的に行えます。

  3. カラーバリエーションの追加
     従来のブラックに加えて、クリアブラック(モダンスモーク)とアイボリーホワイトの2色が新登場。デスクの雰囲気に合わせて選べるのが嬉しいポイントです。

操作性と使用感

TourBox Elite最大の魅力は、視線を画面から外さず操作できること。各ボタンの形状が異なるため、慣れてくると手探りで操作が可能になり、作業効率が大幅にアップします。Stream Deckのような視覚的に分かりやすいデバイスと比較すると、「習得コスト」は少し高めですが、一度慣れるとその直感性は圧倒的。

特に左上に配置された縦回転ダイヤルは、LightroomやFinal Cut Proでのズーム操作などに重宝。触覚フィードバックとの相性も抜群で、細かな調整をスムーズにこなせます。

専用ソフト「TourBox Console」の使いやすさ

ソフトごとのプリセット切り替えが自動で行われる「オート切替機能」も便利で、PhotoshopからLightroomへ切り替えてもスムーズに操作感を維持できます。

また、ボタン一つでガイド表示が可能な点も親切設計。操作に迷ったときもすぐ確認でき、慣れるまでのハードルを大きく下げてくれます。

残念なポイント

強いて欠点を挙げるなら、充電式ではなく電池駆動であること。充電式バッテリーが内蔵されていないため、Bluetooth使用時は単三電池が必要です。ただし、内蔵バッテリーの劣化がない点や、電池交換で長く使い続けられるという点はむしろメリットとも言えます。


総評:クリエイター向け左手デバイスの決定版

TourBox Eliteは、動画や画像編集などの“感覚的な操作”が求められるシーンで特に真価を発揮するデバイスです。ワイヤレス対応・触覚フィードバック・カラバリ追加といったアップデートも実用的で、既存ユーザーの買い替えにも十分価値があります。

複雑な操作を直感的にこなしたいクリエイターにとって、「TourBox Elite」は間違いなく現時点で最高峰の左手デバイスといえるでしょう。