2025年8月29日(金)、Vans(ヴァンズ)の最上級ライン「OTW by Vans(オーティーダブリュー バイ ヴァンズ)」から、エンジニアド ガーメンツ(ENGINEERED GARMENTS)とのコラボレーションモデルが発売される。舞台はネペンテス各店をはじめ、全国の限られたショップと公式オンラインストア。ストリートカルチャーとアメリカンワークを背景にした2ブランドが手を組み、クラシックなスリッポンに新たな物語を吹き込んだ。
OTW by Vansとは?
「OTW by Vans」は、スケートボードカルチャーにオマージュを捧げつつ、Vansのアーカイブやアイコンを現代的に再解釈する最上級ライン。シルエットは馴染み深いが、素材・配色・ディテールのひとつひとつにこだわりが宿る。従来の定番モデルと一線を画す、スケーターとファッションフリーク双方の心をつかむコレクションだ。
今回そのパートナーに選ばれたのは、ニューヨークを拠点にするエンジニアド ガーメンツ。ディレクター鈴木大器が率い、ワーク・ミリタリー・アウトドアをベースに、切り替えや非対称デザインを駆使した服作りで知られる。両者の共演は、ストリートとクラフトの邂逅そのものだ。
発想源は“Vansの伝説的広告”
デザインの着想となったのは、Vansがかつて打ち出した印象的な広告。そこには左右で異なるカラーの「オーセンティック」を履いたスケーターが登場し、キャプションには「友人と片足ずつ交換した」というエピソードが添えられていた。
単なる広告以上に、“スケーターの自由さ”を象徴するビジュアルとして記憶されている。今回のスリッポンは、そのストーリーを現代に蘇らせる試みなのだ。
アシンメトリーな配色が個性を演出
コラボモデル「OTW クラシック スリッポン」(15,400円)は、Vansを象徴するスリッポンをベースに、各パネルごとに配色を切り替えたアシンメトリーデザインを採用。
フロント、サイド、ヒールといった部位ごとに異なるカラーを組み合わせ、さらに左右でも配色を変えることで“友達と交換した片足”を思わせる遊び心を表現している。これこそ、左右非対称の魅力を得意とするエンジニアド ガーメンツならではの仕事だ。
カラー展開は2種類。鮮やかなレッド&ネイビーのコンビはクラシカルなスケートシーンを思わせ、一方のブラック&ブルーはよりモダンで都会的な印象を放つ。踵部分にはスケートボードを模したロゴが入り、細部まで“OTW by Vans”らしいこだわりが光る。
エンジニアド ガーメンツの美学が宿る一足
エンジニアド ガーメンツの服は、意図的に左右非対称に仕立てられることが多い。ポケットの数が異なったり、素材を切り替えたりと、一見アンバランスに見えるが、それが着こなしの“余白”となり、スタイルに奥行きを与えてくれる。
今回のスリッポンも同様に、履き手がどう合わせるかによって印象が変化する。シンプルなデニムやチノパンと組み合わせれば自然体のストリートスタイルに、ワイドスラックスに合わせれば抜け感のあるモードにも映える。日常のスタイリングにスパイスを加えてくれる万能な一足だ。
発売情報
発売日:2025年8月29日(金)
価格:15,400円
カラー:レッド/ネイビー、ブラック/ブルー
取扱店舗:エンジニアド ガーメンツ 東京、ネペンテス 東京/大阪/博多/札幌、ビームス メン 渋谷、H BEAUTY&YOUTH、KITH TOKYO・OSAKA、ミタスニーカーズ、ほか公式オンラインストア
“左右で違う”ことを楽しむカルチャーへ
スニーカーに限らず、ファッションの世界では“左右非対称”がひとつの表現方法として浸透しつつある。完璧な均整からあえて外れることで生まれるリズムや違和感は、見る者に強い印象を残す。
Vans×エンジニアド ガーメンツの「OTW クラシック スリッポン」は、その流れを代表する一足だ。スケートカルチャーの自由さと、クラフトマンシップが融合したこのモデルは、単なる靴ではなく“カルチャーを履く体験”を与えてくれる。
足元から非対称の美学を楽しみたい人にとって、見逃せないコラボレーションとなりそうだ。