継続できない大人の学習に寄り添うIoT文具
「今日こそ勉強するはずだったのに…」
気づけばSNSを眺めて1日が終わる――そんな“三日坊主化”に悩む大人に向けた、ユニークなIoT文具が登場した。
文具メーカー・コクヨが開発した「大人のやる気ペン」は、資格取得やスキルアップを目指す社会人の“継続力”をサポートする超軽量の学習デバイスだ。
わずか8g。装着するだけで学習量を自動記録
重さわずか8gの本体は、シャーペンやボールペンなどにワンタッチで装着可能。学習時間や筆記動作を自動で記録し、スマートフォンと連携して“努力の見える化”を実現する。
LEDインジケーターはペンの動きに応じて白からピンクまで10段階で変化。一目で「今日はどれだけ頑張ったか」がわかり、モチベーション維持に一役買ってくれる。
育成ゲーム感覚で楽しく続けられる
アプリには、学習の進捗に応じて育つ“ポット族”というキャラクターが登場。努力に応じてリンゴの実がなり、すごろくを進めることで着せ替えアイテムをGET。ゲーム感覚で学習を続けられる仕掛けが満載だ。
他のユーザーと出会える「ナカマカード」機能も搭載。共通の目標を持つ仲間のプロフィールや学習目的を見ることで、新たな刺激やつながりも生まれる。
「しゅくだいやる気ペン」が原点。実は大人も使っていた
この製品の原点は、2019年発売の「しゅくだいやる気ペン」。小学生向けに開発されたこのIoT文具は、勉強の取り組みを可視化することで親子のコミュニケーションを促し、5万台を超えるヒット商品となった。
ところが実際には、子どもだけでなく大人も多く使用していることが判明。ECサイトの口コミなどからその実態が明らかになり、「大人にも対応したモデルを」という声に応える形で新たなプロジェクトが始動した。
大人の学びは孤独。だからこそ“相棒”が必要
社会人になると、誰も褒めてくれないし、叱ってもくれない。そんな中で学びを続けるのは、想像以上に難しい。
コクヨの調査では、資格取得に挑戦した成人の約7割が途中で挫折しているというデータもある。
それでも「人生を変えたい」と本気で学びに取り組む大人たちの声に応えるべく、「大人のやる気ペン」は誕生した。
365日後、1.01の積み重ねが“38倍の自分”に
開発チームはこう語る。「1を365回掛けても1。でも、1.01を365回掛けると、結果は約38になる」と。
たった1%の努力の積み重ねが、1年後に大きな差となる――「大人のやる気ペン」は、その一歩を後押しする存在だ。