ファッションとアートが出会う瞬間――。sacai(サカイ)が2025年秋冬コレクションから、新作ウィメンズウェアを発表した。発売は8月29日(金)より、直営店および公式オンラインストア、全国の取扱店舗で順次スタートする。今回のコレクションは、着る人の動きに応じてフォルムが変化する“巻く”というジェスチャーを着想源に、自由なシルエットを追求したデザインが特徴だ。また、アメリカの前衛的写真家・画家・オブジェ作家として知られるマン・レイの名作をモチーフにしたウェアも展開され、ファッションとアートの融合が楽しめるラインナップとなっている。
マン・レイ《涙》を纏う、ファー×グラフィックのトップス
注目は、光を受けて輝くガラスの涙を流す女性を描いた、マン・レイの代表作《涙》をフロントに配した半袖トップス。毛足の長いグリーンのファーが生むボリューム感が特徴で、単なるプリントTシャツに留まらない立体的な表情を演出する。背面は大胆なV字カットを施し、後ろ姿まで印象的に仕上げた一着だ。アート作品の世界観をそのまま日常のファッションに落とし込む、sacaiならではの挑戦的なデザインとなっている。
長袖シャツも見逃せない。マン・レイの油彩画《天文台の時刻に-恋人たち》を刺繍で再現し、大きな赤い唇をアクセントに。全体をブラックでまとめることで、作品中の赤が際立ち、シックでありながら強い存在感を放つ。アートの持つ鮮烈さを、日常に取り入れやすいデザインに落とし込んでいる点が、sacaiのコレクションの魅力だ。
シルエットが自在に変化する2重構造ジャケット
また、2025年秋冬コレクションでは、ジャケットの進化形とも言える“シルエットが変化する”2重構造ジャケットも登場。重なり合うラペルやカットディテールを巧みに組み合わせ、着る人の動きや着こなしに応じて形が変わる自由なフォルムが楽しめる。生地はブラック基調のストライプで上品さも兼ね備え、フォーマルからカジュアルまで幅広いコーディネートに対応。まるで自分だけの形に変化するかのようなデザインは、着る楽しみを広げてくれる。
伝統と革新の融合、着る人を主役に
今回のsacai 2025年秋冬コレクションは、ファッションをただ身につけるだけでなく、動きや視線によってその表情が変わるウェアを提案している点がポイントだ。マン・レイの作品というクラシックなアートを、ファーや刺繍といった現代的な手法で再解釈。さらにジャケットの2重構造によって、身体を包むだけでなく、動きに反応して形が変わる体験を与える。着る人自身が主役となり、アートとファッションが一体化する瞬間を楽しめるコレクションと言えるだろう。
sacaiの2025年秋冬コレクションは、直営店および全国取扱店舗、公式オンラインストアで発売。アートとファッションの融合、そして動きに呼応する自由なフォルムを体感できるこのコレクションは、秋冬のワードローブに新鮮な刺激をもたらすこと間違いなしだ。