2025年春から東京・虎ノ門ヒルズの「東京ノード(TOKYO NODE)」で開催されている展覧会「デザインあ展 neo(Design Ah! Exhibition neo)」が、好評につき会期を延長し、10月13日(月・祝)まで鑑賞可能となった。NHK Eテレの人気教育番組「デザインあ」の世界観を展覧会に落とし込み、デザインを身近に体験できる空間として多くの来場者を魅了している。

「デザインあ展」は2013年の21_21 DESIGN SIGHTでの初開催以来、2018年から2021年にかけて日本科学未来館や富山県美術館など全国6館を巡回し、累計116万人以上を動員した人気企画。その最新バージョンとなる「デザインあ展 neo」では、これまで焦点を当ててきた“モノ”から一歩踏み込み、“行為(動詞)”へとテーマを拡張。およそ35点の新作を加え、「みる」「かんがえる」「つくる・あそぶ」の3つのステップを通じて、日常の動作をデザイン的に見直す試みがなされている。

会場に足を踏み入れると、巨大な「あ」の文字と「動詞の庭」が来場者を迎え入れる。展示室は「あるく」「たべる」「すわる」「もつ」といった動詞ごとに構成され、それぞれがユニークなインスタレーションで構成されている。たとえば「あるきカタログ」では、来場者が指示されたポーズをとると、その写真がつながりパラパラ漫画のように再生され、自分が歩いている姿を客観的に観察できる。普段無意識に行っている「歩く」という動作を改めて考察できるのが面白い。

「たべられるきもち」は、3メートルを超える巨大な箸でつままれる感覚を体験できる作品。普段自分が「食べる」側である視点を反転させ、食べられる立場に立つユーモラスな発想が来場者を楽しませる。また「学童イスのゆめ」では、木材やパイプで作られたイスが多様な機能や形状にアレンジされ、日常的な道具の新しい可能性を提示する。「もちてのむれ」では、壁一面から約1,500個もの取っ手が生えており、来場者は思わず手を伸ばして触れながら、モノと人との関係を考えることができる。

そのほか「はなす」「かく」「すてる」「なおす」など、多様な行為をテーマにした作品が並び、子どもはもちろん大人も楽しめる内容に。映像エリアでは、360度の大画面に「あ」の文字が踊るダンス映像や、体の動きと映像が連動するように感じられる「DO IT!」など没入型の映像作品も用意されている。

総合ディレクターはグラフィックデザイナー佐藤卓、映像は中村勇吾、音楽は蓮沼執太が担当。さらにパーフェクトロンやプラプラックス、岡崎智弘など多彩なアーティストが参加し、従来の「デザインあ展」をさらに深化させている。

会場特設ショップでは、60種類以上のオリジナルグッズを展開。「あ」ロゴTシャツやカラフルなソックス、「あ」と「め」を散りばめたビニール傘「あめブレラ」、底に「あ」の文字をあしらったユニークな風呂桶など遊び心に満ちたアイテムが揃う。また、会期中は虎ノ門ヒルズ内のカフェやレストランにてコラボメニューも提供。リチュエルの「『そめる』クリアメロンクリームソーダ」や、ダムパブの「『なやむ』カヌレプリン」、東京ノードカフェの「のせる、はさむ、たべるバーガー」など、展覧会の世界観を食体験でも楽しめるのが特徴だ。

子どもから大人まで日常の「行為」をデザイン的に見直し、五感で体感できる「デザインあ展 neo」。会期終了まで残りわずか、虎ノ門ヒルズでしか味わえない新しいデザインの世界を楽しんでみてはいかがだろうか。


【詳細】
展覧会「デザインあ展 neo」
会期:2025年4月18日(金)~10月13日(月・祝) ※閉幕は9月23日(火・祝)より延長
会場:東京ノード ギャラリー A/B/C
住所:東京都港区虎ノ門2-6-2 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー 45F
開館時間:10:00~19:00
観覧料:一般 2,500円/中高生 1,200円/小学生 1,000円/2歳以上 500円
※小学生以下は保護者同伴必須
※障がい者1名につき介助者1名まで無料

■コラボメニュー例
・〈リチュエル〉「そめる」クリアメロンクリームソーダ 550円
・〈ダムパブ〉「なやむ」カヌレプリン 1,000円
・〈東京ノードカフェ〉「のせる、はさむ、たべるバーガー」1,800円 ※各日60点限定

【問い合わせ先】
東京ノード インフォメーション(10:00~18:00)
TEL:03-6433-8200