京都・細見美術館で特別展示 櫛かんざしや世界の髪飾り200点が集結 京都の細見美術館では、2025年9月6日(土)から10月13日(月・祝)まで、特別展「寄贈記念展 澤乃井櫛かんざしコレクション —美を継ぐ—」が開催される。本展は、江戸後期から昭和にかけて作られた精緻な櫛やかんざしを中心に、華やかな装身具約200点を一挙に披露するもの。展示される作品の多くは、2024年に惜しまれつつ閉館した「澤乃井櫛かんざし美術館」からの寄贈品だ。細見美術館は、元祇園の芸妓として名を馳せ、その後料亭の女将として活躍した岡崎智予(おかざき ちよ)が蒐集した貴重な工芸品を受け継ぐ形で開館。以来、卓越した職人技が光る櫛やかんざしのコレクションを紹介し続けてきた。今回の展覧会では、寄贈された約5,000点の中から選りすぐりの品々を展示する。 中でも注目されるのは、尾形光琳や酒井抱一といった名匠の銘が刻まれた作品群だ。繊細な細工と華やかな意匠が融合した櫛かんざしは、当時の美意識や装い文化を今に伝える。また、展示内容は日本の伝統美にとどまらず、世界各地の髪飾りも紹介されるため、国や時代を超えた装飾文化の多様性を感じられる。さらに、装飾品としての美しさと実用品としての機能を兼ね備えた印籠や煙管入れ、筥迫(はこせこ)なども展示予定。これらは日常生活に使われながらも、持ち主の美意識や社会的地位を表す象徴的な品であり、細部に宿る工芸技術の粋が堪能できる。京都の秋を彩る本展は、日本の伝統工芸と国際的な装飾文化の魅力を一度に味わえる貴重な機会となるだろう。 展覧会概要展覧会「寄贈記念展 澤乃井櫛かんざしコレクション —美を継ぐ—」会期:2025年9月6日(土)~10月13日(月・祝)会場:細見美術館住所:京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6-3開館時間:10:00〜17:00休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)入館料:一般 1,800円、学生 1,300円【問い合わせ先】細見美術館(代表)TEL:075-752-5555 投稿先 (4). 観光名所 ← 過去の投稿へ 次の投稿へ →